平成26年度 文部科学省 成長分野等における中核的専門人材養成等の戦略的推進事業
「農業を中心とした新しいビジネスを創出・牽引する人材の育成」

事業目的

本事業では、農業を中心とする新しいビジネスを創出・牽引する人材の育成に取り組んだ。
平成25年度までに教育プログラム全体のカリキュラムを整えた。
今年度は、その中の一部のカリキュラムの具体化、及び教材の開発に取り組んだ。

1.調査

平成25年度事業では、農業法人の現況調査、及び、農業に関する先進的な研修事例の調査を行った。今年度は、農業の地域の支援に関わる部分の教育プログラム開発に取り組むため、これに関連した取組を行っている事例の収集等を実施した。収集した事例等は、教育プログラム開発の参考資料として活用した他、講師が授業で提示して解説すること等を想定した。

調査(1) 農業を活用した地域の支援に関する情報収集

農業を活用した地域の支援に関する事例として、

  1. 都市農村交流の活性化による地域支援事例
  2. 環境保全を意識した農業による地域支援事例
  3. ICT技術を活用した農業による地域支援事例

について情報を収集した。

「都市農村交流の活性化による地域支援事例」には、農業体験と観光等を組み合わせた「グリーンツーリズム」や、貸し農園等の取り組みが該当する。都市部から農村に訪れる人を呼び込むというものである。

「環境保全を意識した農業による地域支援事例」には、農業を営むことによる治水や国土保全、環境保全等が該当する。環境への負担を低減した農業(有機農業等)もここに含まれる。

「ICT技術を活用した農業による地域支援事例」には、ICT技術を活用することで農業生産の安定化や農作物の販売支援等を行うものである。

調査(2) 農業に関連したエネルギー生産の取組に関する事例

農業生産で発生した再生可能資源等を活用したエネルギー生産の取り組み事例を収集した。そこには、農業で生じるエネルギーを地域で効率的に利用しているという事例も含まれる。

2.教育プログラム開発

調査結果を基に、教育プログラムの開発を行った。
平成25年度までに、「共通基礎領域」を履修してから、「アグリビジネスコース」「フラワービジネスコース」「フードビジネスコース」のいずれかを選択し、農業関連のビジネス人材を目指すカリキュラム及び、「共通基礎領域」の一部のシラバス・教材を開発した。
今年度は、「共通基礎領域」の残りのシラバス・教材を開発した。具体的には、以下のシラバス及び教材である。

  1. 「ビジネス基礎」分野の5科目・150コマ・225時間、「地域の支援」分野の3科目・45コマ・67.5時間、「職業とキャリア」分野の1科目・30コマ・45時間のシラバス。
  2. アグリビジネスに必要な経営や簿記会計の知識を学び、収益を上げられるアグリビジネスの実践力を身につける演習・実習教材『アグリビジネス~アグリビジネスで収益を上げるための経営と簿記会計~』
  3. アグリビジネスの分野においてどのように関わっていくかや、将来のライフプランをどのように設定していくかについて、グループワーク等の演習を中心に学習する教材『アグリビジネスとキャリア形成~理想のアグリビジネス人材を目指して~』

3.実証講座の実施

開発したカリキュラムから抽出し、宮崎県立農業大学校の1年生を対象に実証講座を実施し、開発した教育プログラムの有効性を検証した。

学校法人九州総合学院 九州工科自動車専門学校
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